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テレワークを開始してから今まで体験したこと

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私は新型コロナウィルスが感染拡大し始めた2020年春にテレワークを開始した。

それ以前から、私の職場では働き方改革の一環としてテレワークを導入する動きはあったが、実際にテレワークをする人は少なく、私自身も全く興味が無かった。

しかし、今はテレワークは必須である。テレワークができない企業を選ぶことはもうないだろう。時代はそこまで変わっている。この記事では、テレワークを開始して、どのような状況であったかを書いていこうと思う。


1. やってみたら意外に進んだ

ご存知のとおり、業種にもよるが多くの企業が新型コロナウィルス感染拡大にともない、人と人の接触を避ける目的で半ば強制的にテレワークを開始した。一方、新型コロナウィルス感染拡大より以前から働き方改革の一環でテレワークを導入している企業もある。

私は、最初お試し感覚で初めてテレワークを行った。そして、ずいぶん時が経過した。今では積極的にテレワークを活用しており、私が所属する会社内の組織(部門)の中では比較的多いほうではないたかと思う。

ソフトウェア開発業務であるため、周囲のメンバーとコミュニケーションをとりながら進める必要がある。時には、実機を使って動作検証をすることもある。最初は、自宅に持ち帰って作業できるまとまった仕事をテレワーク候補としていた。

そのうち段々と考え方が逆になり、出社しなければできない作業や他のメンバーと対面でコミュニケーションを取りながら進めた方が良い場合は出社するといったスタンスになっていった。

今は、半々である。テレワークにはメリットもデメリットもあるからだ。テレワークを積極的に活用していると述べたが、良いことばかりではない。メリット、デメリット、そして大切だと思っていることを述べる。

当然のことながら、テレワークが可能な職種、業務があれば、そうでないものもある。テレワークを実施できないことが悪いことではなく、できるところから実施すればよい。

2.テレワークのメリット

テレワークのメリットを挙げてみる。多くは私にも当てはまるしている内容だ。

通勤しなくて良い

これは誰もが挙げる一番大きい理由だ。人によっては長距離通勤、満員電車と、コロナ禍では大きく敬遠される要素だ。また、通勤時間を他のことに使えるメリットがある。

作業に専念できる

業務内容やその業務に関する自分自身の保有知識によるが、一人で作業に専念したいときに大いに恩恵を受けている。仮に、子供が小さくて目が離せないなど、家庭環境によっては業務に専念できないなどのデメリットとなる。

融通が効く

これも大きな理由になる。家事手伝いや家庭における用事と業務を柔軟に調整することができる。働き方が柔軟になったため、少しの用事で休暇を取ることが少なくなった。あと、残業せざるを得ない状況でも、出社ならば夜遅く帰宅後夕食だが、テレワークなら先に夕食を済ませてから残業できる。

一方、常にPC画面や投影された部屋の様子を監視されているならばやりにくいとの声もあるが、それはテレワークによって発生した新たなハラスメントである。テレワークの問題ではなく、テレワーク以前の組織の問題であり、テレワークで顕在化しただけである。

身だしなみを気にしなくてよい

自分の姿を投影しなくて良いことが前提である。これにより、朝起きてすぐにPCの電源を入れ、作業を始めることも可能になる。顔出しするWeb会議では話は別である。

リフレッシュになる

自宅と会社で環境が変わるため、リフレッシュになる。 どちらかに偏りすぎずに半々ぐらいが丁度良いバランスである。

3.テレワークのデメリット

反対にデメリットを挙げてみる。 私に当てはまるものも当てはまらないものもある。

運動不足になる

出社しないことにより、朝から晩までPCに向かっていることとなり、同じ姿勢で作業し続けることの健康面での弊害を、出社のとき以上に気にする必要がある。私は出来ていないのだが、意図的にウォーキングやスポーツクラブに通う人も出てきているようだ。

自分の時間が減る

電車通勤なら通勤中にスマホを見て情報をインプットするが、これが少なくなり情報不足になる。通勤時間を使って自己啓発している人にとっては本当に痛い。

家事手伝いが増える

少しくらいなら良い。運動不足解消を建前として家事を増やされ、あたかも家族に休日や休暇と同じ感覚を持たれてしまうと困る。

周囲とのコミュニケーションが取りにくい

これは世間一般でよく言われる。私はできるだけメール、チャット、電話など駆使しているが、内容によっては対面の方が良い場合もある。電話+PC画面共有で、他メンバーの開発環境の問題を解決した事例がある。

また作業をしている人が 周囲の支援を必要とすることが多く頻繁にコミュニケーションをとる必要があるときは煩わしく感じるであろう。

長時間労働になりがちである

テレワークをすると周りからその人の働きぶりが直接見えないから、サボってしまうのではないかという議論がある。そのようなことがあるならそれはテレワークの問題ではなく、その人の問題だ。サボる人は出社してもサボる。

逆にテレワークは働き方に融通が効く分、仕事とプライベートの境目が曖昧になり、これが普段より長時間労働になりやすいとのことである。私も仕事の切りが悪いとなかなか終わらせることができないので、是正しなければならない点だと自覚している。

新たなハラスメントが発生する

テレワークハラスメント(テレハラ)やリモートハラスメント(リモハラ)という言葉がある。私の周囲で発生しているところをまだ見たり聞いたりしたことはないが、在宅勤務者のPC画面や作業者の部屋を作業者の部屋を常時監視できるように強要することである。一時期、朝昼のワイドショーや情報番組で解説されていたようだ。

4. テレワークで重要なこと

冒頭にも示したように働き方改革の一環として、また新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、テレワークは急速に普及した。しかし、テレワークの有効性はもっと前から議論されていた。テレワークで重要なことをいくつか挙げるので参考にしてほしい。

公共交通機関・道路等リソースを確保することの社会的使命

よく台風や大雪の時に出社が困難になった時にテレワークに切り替えることができると、非常時にも円滑に業務が進められる他、大きな社会的意義がある。職種によってはテレワークができず必ず出社しなければならないケースもある。インフラ関係・医療関係・警察・消防など、本当に出社が必要な人達に優先的に公共交通機関や道路といったリソースを割り当て、できるだけ混雑を緩和した状態で出勤してもらう。テレワークが可能な企業はテレワークできる環境を整え、テレワークが可能な人はテレワークを行う。これが社会的使命ではないだろうか。

働き方の選択肢の多様性が、企業にとってのアドバンテージ

働き方の選択肢が増えることは従業員にとって魅力である。企業にとっても優位性になるだろう。小さな子供を抱える家庭では、在宅での勤務は業務に集中できない理由から出社を選ぶだろう。介護等の都合でフル出社は不可能でも、テレワークなら何とか頑張れるという人もいるだろう。テレワークが多いから良い、少ないから悪いというものではない。働き方の選択肢が多く、従業員が選べるというところに強みがある。多様性を認めることの一つだ。働き方の多様性に対応できない企業は世間から遅れていくだろう。

場所にかかわらず優秀な人材を集めることが可能

これまでのような出社前提の働き方では、労働者にとって「居住地」と「勤務地」が離れていると通勤や転勤(単身赴任)に伴う負担があった。しかし、働く場所の制約がなくなるということは、極端な話、一拠点で事業を行う企業でも全国から人材を募集することが可能になる。これまで地理的な恩恵を受けなかった地方の無名企業でも、一発逆転のチャンスはある。
o08usyu7231.hatenablog.com
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事業継続の面で優位性がある

前項と重複するが、働く場所の制約がなくなるということは全国から人材を募集することが可能になる。よって、一部の地域が大地震等の災害に遭った場合でも、被災していない残りの人員で業務を継続することが可能であり、事業継続の面で優位性があることとなる。近年の日本は、自然災害が多いため、是非とも備えられていなければならないが、現実には「働き方」のほうに注目が集まり見落とされやすい観点である。

テレワークに関する良し悪しの議論をよく見かける。また、テレワーク自体も今後時代の変化に伴って、変化していくかも知れない。テレワーク関連の他の記事へのリンクを貼っておくので、参考にできる部分があれば、是非とも参考にしていただきたい。
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