ソフトウェアエンジニアが労働について情報発信するブログ

ブラック労働からホワイト労働まで経験したソフトウェアエンジニアが世の中にとって役立つことを情報発信していく。

労働環境諸々、何か疑問を感じたら他社や世間と徹底比較すべきだ!

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近年は、インターネット、SNS他メディアが発達し、他社や世間の情報をより入手しやすくなった。専門家や著名人のコメントだけでなく、一般の人の本音もわかるようになった。終身雇用が崩壊し、転職が当たり前になった。ハラスメントをはじめコンプライアンスに対する世間の目がより一層厳しくなった。企業の不祥事などニュースで多々報道されるようになってきたが、あれは氷山の一角に過ぎない。

社内で労働環境、コンプライアンス等何か疑問を感じたら、上司や会社の言うことを素直に聞くのも悪くはない。しかし、これが絶対の正解とは限らないし、「社会的に正しいか」よりも「会社にとって都合が良いか」ということに重点を置いた対応を取る可能性がある。

この記事では、そのことを念頭に置き、他社や世間一般と徹底的に比較してほしいということについて語りたいと思う。そうすることで、今まで気付かなかったことが見えてくるのである。

1.特定の企業や職場だけに所属していても結局それ以外のことは見えない

新卒で入社した会社、長年一社もしくは同じ職場にしかいない人にとっては、その会社や職場の中では実績を残し、成長していく。しかし、その会社の外のことをわからないというケースが少なくない。私自身もそうであった。その会社の中のすべてが、社会のすべてであると誤認してしまう。

私にもいくつか思い当たることがある。

私は新卒で下請けIT企業に入社した。システム・ソフトウェア開発業務において、長時間労働も、そうでない状態も経験した。私は当初長時間労働の原因は自分のスキル不足である」と思い込んでいた。このときは、1つの会社、1つの職場しか見えていなかったのだろう。しかし、今では前述の思い込みが全く違うことが分かっている。

私が新卒で入社した下請けIT企業で、給与や人間関係に不満を持っていたためか、先輩社員、同期、後輩社員が若くして辞めていったのを何人も目にしている。一方私は、新卒入社後、長時間労働に見舞われながらも特定の職場で長年にわたり実績を積み、周囲からも評価され、仕事は順調であった。当時私は「会社を辞める」ということにネガティブなイメージを持っていたこともあり、「辞める人間の問題」と思い込んでいた。しかし、今は全く違う。

一方、前述の二例とは少し異なる例もある。私が新卒で入社した下請けIT企業で、最初に配属された業務(プロジェクト)が大手メーカーでの客先常駐であった。ここの業務において過重労働に見舞われた。私の少し年上の方で別会社から私と同じ常駐先に来られたエンジニアA氏と、一緒に仕事をする機会があった。私は社会人初めての職場であるのに対し、A氏は自社での業務(サブリーダーレベル)を経験された後での常駐であった。A氏は、常駐先の社員やリーダーの振る舞い、常駐先での長時間労働体質に耐えられず、常駐先に見切りをつけた。私は当時まだ若く、社会人になって常駐先の大手メーカーでしか業務経験がない。A氏はその他の職場も経験しているのだ。私は「普段から忙しいしこのような状況が普通なのかな・・・」という感じでも、A氏にとっては他の職場と比較して異常だと感じたのだ。他の職場と比較できるという点は、A氏の方が私よりも優位性がある。逆に私は他の職場や外の世界をもっと知るべきだったのかも知れない。私は、当時この時点で常駐先の大手メーカーに見切りをつけることができるほど、他の職場や外の世界を知らなかったのである。常駐先からしてみればA氏よりも私の方が都合が良いのだが、私はA氏の判断が正解だと感じた。

2.社内の常識にとらわれれば、会社にとって都合の良い考え方しか身につかない

社内の現状に問題があるなら、まず社内で改善を試みるのが一般的だ。同僚や上司に相談したり、意見を伺ったりすることが有効だと思われがちだ。実際、改善することもあれば、改善しないどころか自分がさらに不利益を受けることもある。

前章に挙げた事例では、長時間労働へのネガティブな発言に対して、上位者や一部の同僚は、

  • 「忙しいので仕方がない!」
  • 「がむしゃらに頑張れ!」
  • 「死ぬ気でやれ!」
  • 「文句を言わずに改善を進めよ!」
  • 「お客様からの要求だ!」
  • 「納期厳守!」
  • 「ここで頑張ればどこへ行っても通用するぞ!」

などと、職場の問題とせず、個人への期待や激励を込めたコメントしかなく、全く職場の問題と認識している様子が伺えなかった。困っている人をマインドコントロールして終わるだけである。部分的に切り取れば正しいのかもしれないが、無理なスケジュールという背景状況とトータルで考えれば、「前段が破綻」しているという「粗悪さ」にすぎないのだが、これを「厳しさ」等と企業にとって都合良くマインドコントロールする、ブラック企業の常套手段とも言える。

一方で、同じように長時間労働に不満を持っている社員からは本音を聞くことができるケースもある。

  • 「ここは異常だ!」
  • 「ここの職場は普通ではない!」
  • 「このような状況は前代未聞!」

会社・組織という枠にとらわれず、人間としてあるべき姿、人生の在り方について、確固たる考え方をお持ちの方からは、このようなお話を聞くこともできるだろう。

下請けIT企業で、社員が辞めていく件に関しても、辞める社員のことを悪く言うケースもあれば、「〇〇(辞めた社員)は△△の点でウチには合わなかった」などと、会社の問題と捉えず、会社を擁護するような発言を私は耳にしたことがあるが、その当時も私はまだまだ無知であったため、何も問題と思わずスルーしてしまっていた。「会社に問題があるわけではない」という姿勢を貫いたり、「会社にとって都合の良い解釈」を続けることで、会社は何も改善しないのだ。その結果、退職者は増加し、会社としては「このままではやばい」ということに気付き、改善したケースもある。
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私が昔常駐していた大手メーカーで過重労働に見舞われた時期においても、常駐先に見切りをつけた人のことを「ウチ合っていない」等と称し、若くて長時間労働を乗り切った私に対しては、後に「あの時頑張ったから成長できたんだ!」などと都合の良い言葉をかけられたものだ。私個人的には、長時間労働が無く、労働環境がまともであれば、さらに成長していたのではないかと感じており、非常に勿体ない思いをしている次第である。

結局、社内の常識をベースに仕事を進めれば、長時間労働コンプライアンスにも意識が薄くなり、社会的な問題や根本的な問題に気づきにくく、「会社にとって都合の良いこと」を良いとする習慣から抜け出せないのである。そしてキャリア、人生の貴重な部分を消耗することになるのだ。

3.他社や世間と比較されることを嫌がる人がいるが、そんなことはどうでも良い

私の若いころには長時間労働を乗り切った経験と、周囲の人間が辞めていった出来事があった。しかし、この後私自身にも、他社や世間と比較して、自分の所属している組織がおかしいと気付くことが次々に発生する。

まずは長時間労働。冒頭にも記載した通り、私は当初長時間労働の原因は自分のスキル不足である」と思い込んでいた。しかし、長い年月のスパンにブラック労働もホワイト労働も経験した。私が組織の中堅あたりの立場の頃に経験したブラック労働では、体調を壊したこともあった。下請けIT企業における自社開発に携わっていた頃は、他の開発現場で経験したことが無いような「粗悪さ」を経験している。一方、客先常駐先の企業によっては、残業禁止のホワイト労働で、余裕を持ったスケジュールで健全な生活をしながら、成果を出し、プロジェクトに成功し、常駐先のお客様から高い評価をいただいたという、良いことしかない職場まであった。これ以降は、私自身もいくつかの開発現場を経験しており、複数のプロジェクト(職場)で通用することも証明出来ていたため、無理な計画による長時間労働やに巻き込まれても、他の現場と比較することができるという強みを持っている。言い換えれば、過去の「経験」だ。長時間労働の原因について、専門家の見解を踏まえてさらに調べると、様々な要因が重なって発生していることが分かり、長時間労働の原因は自分のスキル不足である」というのは全く違うことが分かったのだ。
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そして、それまで長時間労働をはじめとする仕事のきつさを「厳しさ」だと思い込んでいた状況が「粗悪さ」だと気付くようになったのである。会社にとっては都合が悪いがそんなことは関係ない。私にとっては社会的な成長だ。会社の方こそ時代の変化や価値観の多様化に伴って変わらないといけないのだ。
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自分の周囲の人間が会社を辞めていくのを見て、当初は「辞める人間の問題」と思い込んでいたが、「辞められる会社の問題」と気付くようになった。実際に自分自身も転職経験がある。実際に会社を辞める人は、少なくとも会社の外の世界を広く見渡した末の決断なんだろうなと思う。「会社を辞める」というとネガティブに聞こえるが、最近は私も含めてそうは思わない。キャリアも人それぞれだ。ただ、会社にとっては「辞められる」と都合が悪いから、個人の要因としたがるのだが、そんなことは気にしなくてよい。

昔は「自分への指導」「自分のため」と思ってあまり意識していなかった他の人の言動も、今になって「あの時のあの人のあの言動はパワハラではないか!」と気付くようになった。社内ばかりに意識を向け、特定の職場の当たり前が自分の当たり前になってしまうと、高確率でパワハラ被害に遭っていることに気付かないだろう。実際、世の中でパワハラの件数そのものが増加したわけではなく、私と同じように、パワハラに対して世間の目が厳しくなり、パワハラの定義が明確になり、パワハラ対策やその関連サービスが進んできたことによって、被害を受けたことに気付き、訴えやすくなったことで、声を挙げる人が増えてきたのではないかとの見方が濃厚である。
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上司からの人事評価が想定通りでない時でも、上司から見ると「こんなもんだろう」の一言で終わってしまう。そんな時は、自分の市場価値に目を向けてみる必要がある。上司からの人事評価と市場価値は必ずしも一致しないからだ。実際過去に私が転職サイトに登録したことがあり、エージェントの方と面談する機会があったのだが、

「この経歴で、この忙しさで、この年収は、正直少ないですね!」

というコメントをいただいたことがある。これは自分としては

「自分の感覚は間違っていなかった!」

ということに気付くきっかけとなり、安心感がある。上司の評価を素直に聞いているだけでは、絶対に気づかない点だ。
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他社や世間からのインプットは様々な気付きが得られる。自社と比較することもできる。会社や上司からすると、そのような内容を自社の業務に活かしてほしいというのが本音ではあって、会社自身・上司自身が考えを変えようとはなかなかしない。それどころか、あまりに世間や他社と比較ばかりしていると、上司に嫌がられてしまう。でも、そのような会社や上司は成長が止まり、損をしているように思う。結局、世間や他社と比較するのは従業員一人一人だし、他社の働き方の方が魅力的であるならば、今の会社を辞められ転職されてしまうのである。この流れを会社や上司は止めることができない。同一業界競合他社との売り上げ・利益の競争のみならず、労働環境・人事制度をはじめとする人材獲得競争において不利にならないよう、世間や他社との比較については、経営陣や管理職こそ敏感になっておくべきなのである。「会社にとって都合の良い」ことに重きを置くのではなく、「選ばれる会社」であり続けることが重要なのだ。

4.他社や世間を自分が知ることで、それは結局自分にとってプラスになる

前章にも記載した通り、他社や世間と自社を比較することで、自分は様々な気付きを得たと思う。私は新卒の頃、一つの会社で実績を挙げ、出世していくキャリアプランばかり描いていた。自社開発・客先常駐での請負・派遣、ブラック労働・ホワイト労働と、様々な業務形態、労働環境を経験した。労働分野を中心に、何かおかしいと思えば、他社や世間と比較する習慣がついた。長期的にはそれが正解だと思っている。転職経験もあり、出世することよりもフットワークの軽さが強みだ。

何かおかしいと思ったときに、自分の上司に素直に従うのもなくはない。でも、それは自分の頭で考えることを放棄し、上司にコントロールされる結末になるため、自分のキャリア・人生を上司に握られることになりかねない。中には、そのようにして上司からの評価を得て一つの会社で昇進し、出世してきた人もいるだろう。必ずしもそれが悪いとは言わない。

しかし、今は昭和ではない。働き方も価値観も多様化している。会社や上司を一途に信じるだけでは、いつキャリア面での被害に遭うかわからない時代である。だから、自分の頭で考えてほしいのだ。そのインプットが、他社や世間なのである。

表現は大げさだが、私の人生において

「何か行き詰まったときには、視野を広げることが有効だ。」

という考え方が、これまでの私のキャリアに当てはまっている。

問題が起きている職場に改善を求めて改善するなら良いが、上司との力関係もあり改善が見られず、改善を求めている側をマインドコントロールすることで、会社や上司に都合が良く無難に事を済まされるなどということはよくある話だ。更に、これが行き過ぎて、気付いたら自浄作用が効かず、不祥事に至るということも良くある話だ。場合によってはそのような組織に見切りをつけて、自分が視野を広げることが必要である。私も過去の転職経験は大いにプラスであった。

また、「問題が起きている」「何か行き詰まっている」場合は、その箇所に問題があると思い込みがちであり、多くの上司はそこに着目するケースが多いのだが、実際はその着目している箇所の「前段」に問題があることが多い。私の経験上、他社や世間からのインプットにより、そのことに気付いたのである。

他社や世間を自分が知ることで、それは結局自分のプラスになる

そのためにまず起こすことができる具体的な行動は、キャリア相談転職サイトへの登録である。自分だけでは発見できない自分の可能性を、是非発見してほしいものだ。自分一人で出来ないことは、専門家の力を借りよう。専門家の支援を得よう。専門家を活用しよう。

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