人事評価は自分の職務に対する処遇を決めること以外に、自分の成長に繋がるから意味があるのである。
しかし、人事評価に納得いかないことはよくあることであり、実際そのような経験をした人は少なくないはずだ。
また、人事評価が原因でトラブルを招いたり、上司のコンプライアンス意識の欠落が疑われたり、貴重な社員の退職を招いたりすることがある。
人事評価の結果に納得して成長に繋げられるなら良いのだが、そうでない場合無理に納得したところで、被評価者にとって何もメリットはない。その理由と考え方について書いていきたいと思う。

1.受け入れた時点で思考停止になる!
もし、納得いかない評価を受け入れたならば、それはそういうものと認めたことになる。評価者が被評価者に評価結果を説明し、「コミュニケーション」を取ろうとする姿勢がよく見られるが、これは「コミュニケーション」ではなく「マインドコントロール」である。
o08usyu7231.hatenablog.com
想定より低い評価でも、「そういうものだ」と思ってしまうと、それ以上考えなくなってしまう。即ち「思考停止」であり、これが一番危険だ。
後述するが、評価者が間違っていてもそれに気付くことなく、無条件に正しいものとして話が進められるので、評価者の能力次第で被評価者のキャリアを決めてしまうということにもなりうる。
自分の成長に繋がるかどうかに関わらず、評価者の思惑通りになるだけであり、評価者から見るとこれを「成長」と称するケースもある。
思考停止に陥っては何も始まらない。
2.評価者側が間違っていてもその可能性に気付けない!
評価者が決めた内容が、正しくても間違っていても、評価者が決めた通りになる。
実際、評価者が間違っていることは少なくないどころか、評価者が低評価とした項目の根拠として事実と異なるものを挙げていたという評価者における不正行為が発覚した事例もあるくらいだ。
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被評価者が納得した上でならば良いのだが、評価結果をそのまま素直に受け入れることは、一見謙虚な姿勢に見える反面、評価者が間違っている場合であっても、それを見抜くことができず、間違ったまま進んでいくことで、不要に被評価者の価値を下げてしまう危険性がある。自分で考えることをやめてしまうことが一番危険だ。
被評価者は、評価者がどのような根拠で、自身が納得いかない結果になったかを理解しておくことは必須である。しかし、必ずしも評価者が正しいわけではないということを念頭に置いておくということも必要である。
大手企業を中心に行われている、社員満足度調査(ES調査)、エンゲーシメント調査で、評価、給与、待遇が低いと、納得していない人が多い証拠である。被評価者が職務に専念し、実績を挙げているにも関わらずこのような状況であれば、人事評価する側に何か問題がある可能性が高い。被評価者側へのマインドコントロールはご法度だ。
3.本来得られるべき評価よりも低い評価で都合良く使われ続ける!
上述した通り、被評価者が本来あるべき評価よりも低い評価となり、これが評価者側の誤りが原因で、かつそれを見抜くことができなければ、不要に被評価者の価値を下げてしまう危険性がある。
たとえ、自身の能力が正しく評価される場所が他にあったとしても、そのことに気付けないし、そういった環境に出会うことすらないのだ。
結果として、「成果や実績の割にはリターンが少ない」状態のまま、同じ職場、同じ上司に使われ続け、結果的に搾取されたことになる。これがまかり通ると、評価者は自身の誤りに気付く機会がなくなる。被評価者がどんなに頑張ったところで頑張り損ということになる。そして、組織の活力を失うことさえある。
「成果や実績の割にはリターンが少ない」事態を防ぐには、
- 自分がどのような能力や強みを持っているか
- どのような環境であれば強み発揮できるのか
という傾向を分析するところから始め、次に起こす行動を検討すると良い。同じ職場に居続けるならただ頑張り続けるのではなく尽力するポイントを変えてみる、転職や副業を検討するといった具合にである。
4.「自分が成長すること」と「会社にとって都合が良い人材になること」は別物!
「自分が成長すること」と「会社にとって都合が良い人材になること」が一致する場合もあれば、全く別物ということもある。「自分が描いているキャリア」と「会社(評価者)からの期待」と言い換えても良いだろう。
ただ、悪質なケースを取り上げると、「会社にとって都合が良い人材になること」とは、
「高いパフォーマンスを発揮してもらい、業績に貢献してほしい期待はあるが、報酬は抑え、安く長時間働いてくれて、上司に従順であってほしい。」
というのが本音ではないだろうか。極端ではあるが。
従業員としては、普通は安く働きたいとは思わないし、アウトプット相当のリターンはほしいと思うのが普通だ。リターンにはこだわらず使命感のみが強いのは、ボランティアか社畜のいずれかだろう。
従業員が人事評価に納得いかないとき、転職を検討することは、あってもおかしくないと思う。

もし、引き続きその職場に居続けるならば、納得いかない人事評価を受けてもダメージが少なくなるようにコントロールするのが良いだろう。具体的には、
のように、複数のメリットが出るような取り組みを検討することだ。
その結果、例え評価されなくても、(1)自分が楽になるのはそうでない状態と比べてメリットがある。(2)は評価者が期待しているケースが多いが、ここに注力しすぎて自分自身が消耗し、犠牲になるのではなく、結果として貢献できたという形に持っていくことが望ましい。(3)は自分にとってのメリット(成長)であり、キャリアや居場所が他にも見出せるなら、心理的にも余裕ができる。一方、「転職や副業の可能性」というと、評価者(被評価者が属する会社)にとってはデメリット(リスク)と考えられることもあるが、被評価者にとってはそんなことは知ったことではない。会社側は人手不足の時代の中、従業員に留まってほしいなら、まともな評価を行い、魅力的な報酬と良好な労働環境を用意すべきなのである。従業員に会社を辞められたなら、(全てに当てはまるとは断言できないが)まず会社側の問題と考えた方が良いだろう。
「自分が成長すること」と「会社にとって都合が良い人材になること」は全く別物だ。
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