ソフトウェアエンジニアが労働について情報発信するブログ

ブラック労働からホワイト労働まで経験したソフトウェアエンジニアが世の中にとって役立つことを情報発信していく。

「無理を強いているつもりはない」と高難度・短納期・低賃金で業務を押し付けてくる職場は働く価値のないブラックの底辺と断言する

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システム開発、ソフトウェア開発に限らず、どの職場においても、膨大で大変な作業や(慣れない人にとっては)難度の高い業務を、それに見合わない短納期・低賃金で押し付け、

  • 「無理を強いているつもりはない」
  • 「大した作業ではない」
  • 「これくらいは出来て当然だ」

という感覚をもって、無理を強いてくる顧客や上司がたまにいる。

特に、過重労働が常態化している職場の内部の人間は、世間と比べて感覚が麻痺しており、自分達の感覚が普通だと思い込んでいるケースがある。

顧客や上司(依頼者)がこのような感覚をもって、業務を押し込んでくることで、業務の受け手(作業者)は懸命に対応するも、作業者自身でコントロールできないまま過重労働に巻き込まれ、作業者にとって不可抗力となることがある。それどころか周囲をも過重労働に巻き込んでしまう害悪にまでなりうる。

システム・ソフトウェア開発においても、例えば派生開発の場合は、ベース製品の設計内容については深く理解しておく必要があり、かつソースコードは分かりにくく、膨大な設計ドキュメントが整備されていないケースが多い。開発に携わるメンバにおいても、優秀な人材ではあっても、対象業務が未経験という場合は工数を要するのが現実である。このようなことを理解せず、発注者側は自覚の無いまま短納期を要求して無理を押し込み、受注者側は自覚の無いまま無理を受け入れ、開発メンバにしわ寄せが来て、労務問題が発生し破綻する、または開発メンバの犠牲の上にプロジェクトが成り立ってしまい、以降それが当たり前となる。

そのような職場は、働く価値のないブラックの底辺と断言できる理由、および考え方について語る。


1.無理や負担の程度を判断できるのは受け手側である

まず、業務の依頼内容や納期を含めたスケジュールに無理があるかどうかや、負担の程度を判断できるのは受け手(作業者)側である。これが大原則である。

なぜなら依頼した業務を行うのは受け手(作業者)であり、無理が祟る、負担が大きすぎて心身不調のリスクを抱えるのは受け手(作業者)だからである。

業務の依頼内容や納期を含めたスケジュールに無理があるかどうかを、顧客や上司が決める場合があるが、上司や顧客自身が作業をするわけではない。このような場合は、依頼者は作業者が業務を完了できそうにないケースを想定し、サポートに入る、他の業務を調整する、作業に必要な情報提供をより丁寧に行う等の策を考え、実行しなければならない。また、「作業者のアウトプットに対して、依頼者が責任を持つ」としなければ、単なる作業の丸投げである。依頼者側としては、システム開発の丸投げはダメだ!

このようなことを依頼者側が理解せず、依頼する対象の業務を安易に考え、作業者がしわ寄せを受け、作業者に無理が祟ることによる被害を受けることになれば、これは依頼者及び管理者の責任である。

しかも、更に悪質なのは、作業者に無理が祟り破綻した場合でも、依頼者や管理者は作業者に責任を押し付けるケースがある。

このような職場に居続けると、作業者の責任でないにも関わらず、作業者の健康面やキャリア面が蝕まれ、作業者が被害を受けることになる。よってこのような職場は居続ける価値はないブラックの底辺であるので、作業者は心身を消耗する前に、依頼者側の粗悪さを正しく見極め、まともな職場に移ることを視野に入れるべきである。

2.依頼者側が受け手の立場で考えることができない未熟者が要職にいる

依頼者が

  • 「無理を強いているつもりはない」
  • 「大した作業ではない」
  • 「これくらいは出来て当然だ」

と思って業務を依頼しても、実際に行うのは受け手(作業者)である。受け手(作業者)にとっては大変な作業だということは少なからずある。

依頼者は受け手(作業者)の立場に立って考えることは基本中の基本であり、当たり前のことである。

だから私は、人に作業を依頼するとき、自分なら簡単に出来ても、慣れていない人が作業する場合は、予期せぬトラブルが起きるし、時間がかかることを想定している。ブラック企業からホワイト企業まで経験してきた私に言わせれば、トラブルの多い企業ほどトラブルを想定していない

「相手の立場に立って考える」ということは、幼稚園や小学校で教わるレベルのことなのだが、これが出来ない人は、顧客だろうが管理職だろうがビジネス上の立場や地位に関係なく未熟者であると断言てきる。

更に、このようなレベルの依頼者は、受け手(作業者)に理不尽を押し付けておきながら、「これがビジネスとしての厳しさ」と称して正当化する。「顧客目線」を強調するが、「労働者目線」は無視。このような依頼者に対して「相手目線」と称して感覚を合わせるのは、自分から搾取されにいくようなものであるし、このような依頼者が要職に就いて幅を利かせているような組織は、作業者にとって明らかに害悪でしかないブラックの底辺であるため、作業者は心身を消耗する前に、依頼者側の粗悪さを正しく見極め、まともな職場に移ることを視野に入れるべきである。

3.依頼者に「無理な依頼をしている」という自覚がないから以降も改善されることがない

そもそも、依頼者が

  • 「無理を強いているつもりはない」
  • 「大した作業ではない」
  • 「これくらいは出来て当然だ」

と思って業務を依頼し、受け手(作業者)に無理が祟ったとしても、依頼者に自覚がない以上は、以降も改善されることがないのである。

奇跡的に無理難題な業務を成し遂げたとしても適切に評価されず次から当たり前になるし、成し遂げることができなければ、受け手(作業者)に対して、揚げ足を取り、詰問し、指導・叱責と称して批判し、被害や迷惑を受けて困っている人に対して更に行き場を失くす行為に出る。

逆に理解のある依頼者なら

  • 「色々と負担をかけてしまうことになり申し訳ありませんが、お願いできますでしょうか」
  • 「私は○○時間でできましたが、□□の分野に馴染みが薄い人にとっては、慣れるまでに時間を要すると思われます」
  • 「普段から協力いただいている地道な作業で我々の業務は成り立っています」

くらいのマインドが当たり前である。実際私が依頼側であっても心掛けているし、これまで私自身が在籍していた職場の中でも、まともな職場ならば、私の負担を気にかけてくれていた。

よって、「無理な依頼をしている」という自覚がない人が仕切る業務やプロジェクトでまともな現場を見たことがないし、以降も改善されることがなく、受け手(作業者)にとって明らかに害悪でしかないブラックの底辺であるため、心身を消耗する前に、依頼者側の粗悪さを正しく見極め、まともな職場に移ることを視野に入れるべきである。

4.そもそも「過大要求」は「パワハラ」であり、受け手にとってはハイリスク・ノーリターンでしかない

結局、依頼者に理解がなく、力関係を背景に、「無理を強いているつもりはない」と高難度・短納期・低賃金で業務を押し付けてくる職場は、依頼者側にとって都合が良いだけであり、受け手(作業者)は、自身が消耗し潰れるリスクを抱えながら都合良く使われているだけである。

このような時に、真面目で責任感が強い受け手(作業者)であるほど、

「依頼者が『無理を強いているつもりはない』という認識なのだから、自分も依頼者に応えられるくらいのスキルレベルになっておく必要がある。自分の成長のために頑張ってやりきるべきだ。」

と、(無理を強いている)依頼者の感覚を合わせ、「無理」を「無理」と思わないレベルになろうとする。これは全ての場合に当てはまるわけではないが、場合によっては大変危険だ。メンタルトラブルの被害に遭った人ならわかるはずだ。一方、依頼者と受け手の間において、完成レベルのイメージが合ってないなら、合わせておく必要がある。

それでも、「無理」だと思うようであれば、自分の感覚を信用すべきだ。「無理」な要求を断り、過重労働を未然に防止するのは大切なことなのだが、これを妨害し、尚且つ

  • 「無理を強いているつもりはない」
  • 「大した作業ではない」
  • 「これくらいは出来て当然だ」

と「無理」を正当化し、洗脳してくるような依頼者は、ブラックの底辺と見抜くべきだ。

パワハラ」の定義や類型については別記事を参照いただきたいが、「過大要求」は「パワハラ」の6類型の一つである。程度によって「パワハラ」かかどうかの議論が分かれるところだ。しかし、本質的な部分に触れると、組織というのは個人個人が最大限のパフォーマンスを発揮し成果を出すことが求められているにも関わらず、個人を疲弊させることによって生産性を下げることで、これが出来ていないわけであるから、「パワハラ」に当たらなかったとしても十分問題なのである。
o08usyu7231.hatenablog.com
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結局、依頼者が「無理を強いているつもりはない」とは言いつつも、受け手(作業者)に無理が祟り、メンタルトラブルにより心身を壊し、再起不能になれば、依頼側やマネジメント側の責任なのだが、被害を受けるのは受け手(作業者)である。

受け手(作業者)にとっては、ハイリスク・ノーリターンでしかなく、その職場に居てあげる価値がないため、断るなり、やめるなりして、まともな職場を探すべきである。間違っても、「自分の成長のため」と考えて耐え続けてはいけない。「自分の成長のため」の努力は必要だが、それ以前に「自分を犠牲にしないため」に、「粗悪さ」を正しく見抜くことだ。「粗悪さ」を正しく見抜くことも「セルフマネジメント」の一つだ。その能力を高める必要がある。
o08usyu7231.hatenablog.com

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