ソフトウェアエンジニアが労働について情報発信するブログ

ブラック労働からホワイト労働まで経験したソフトウェアエンジニアが世の中にとって役立つことを情報発信していく。

「エンジニアあるある」の解決に取り組んでいる企業は素晴らしい!今後増えるべき模範だ!

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ITエンジニアを募集している、ある企業の求人を見たことがある。その求人を一通り見てみると明らかに「これまでと違う!」と感じた。

「エンジニアあるある」の解決に取り組んでいる企業である。

「あるある」というと、言葉通り「よくあること」の意味なのだが、あまり良くない意味で使われることが多い。例えば「長時間労働」「パワハラ」といった感じである。しかも、理不尽な状況に対して、

「これは『あるある』だよ!」

などと上司や先輩エンジニアが、若手エンジニアに教え込んで、いかにも理不尽な状況が当たり前であるかのように、受け手側をマインドコントロールして、受け入れさせようとする企業の方が大半ではないだろうか?

そのような中で、「エンジニアあるある」の解決に取り組んでいる企業は、他と何が違うのか、求人票によく現れている。

この求人票の企業の社長は、SES企業で多くの悩みに直面し、案件、給与、休日、福利厚生、ハラスメント…嫌な業界あるあるの撲滅に対して本気である。あらゆる角度で社員を支え、定着率が90%と高い。

求人票から一部分のみの抜粋でしか紹介できないが、求人票から読み取れる良好な取り組みを紹介していきたい。


1.とにかくエンジニアと向き合う!

応募資格(抜粋)
<エンジニアが抱える課題を解決!>
エンジニアごとに営業を配置し、何でも気軽に相談できる環境です。「残業が多く、休みも少ない」「給与体系がわかりにくい」「似たような案件ばかりで、スキルアップ・キャリアアップができない」といった“エンジニアあるある”も、当社にはありません!
<以下のような方は、ぜひご応募ください>
★成長できる環境でエンジニアとしてキャリアアップしたい方
★正当な評価でスキルに見合った収入を得たい方
★残業が少なく、プライベートを充実させたい方
★働く場所にとらわれずに、リモートワークで活躍したい方

昔は「顧客第一」などと言われてきた。企業を健全に存続させる上で、顧客(ステークホルダ)を大切にすべきことは以前から分かっている。しかし、これによって発生する問題は、「顧客第一」という一方の側面が絶対的なものになり、社員の健康面、生活面、経済面、キャリア面等における犠牲の上にビジネスを成り立たせることであり、真面目で勤勉な性格が多い日本人では、こちらの方が問題として目立っているのである。

その点、「顧客」も大切にしつつ、徹底的にエンジニアと向き合い、エンジニアの定着率をアップさせることで、業績拡大に繋げている。「会社都合」を第一に考えている旧態依然の企業とは大きな違いである。

しかも、

「成長できる環境」
「正当な評価」
「プライベートを充実」
「リモートワーク」

等、中には面接で発言すると、旧態依然の企業からは

「考えが甘い」
「やる気がない」

などと思われそうな内容でも、既に求人票に記載されている。その時点で、エンジニアが抱える問題を企業側が良く理解されているという印象を受けるし、「会社の利益のために、組織を優先する」ことも必要としながらも、この部分を徹底的に教え込む旧態依然の企業とは真逆である。

「エンジニアあるある」を理解し、とにかく徹底的にエンジニアと向き合う姿は、今後ますます重要性を増す。

2.社員の実際の労働時間を公開して残業が少ないことに対する信用を得る!

勤務時間
9:00~18:00(実働8時間)
※残業は月平均8時間です(採用面談時に全社員の労働時間一覧を公開いたします)。
※高稼働な状況が続くプロジェクトは、稼働是正の調整に動きます。調整後も稼働改善がない場合は、撤退も視野に入れて対応するため、無理なく働ける環境を実現できています。

求人票に平均残業時間を記載する企業が多い。というよりかは、概ねどれくらいの残業があるのかは、企業側が公開しなければならない。

私自身様々な求人票を見てきたが、だいたい月平均20時間程度が多い印象である。実際はもっと多いだろうし、平均月20時間であれば人や部署によってはもっと多いのかもしれない。また、平均残業時間が募集企業の全社平均なのか、募集対象部門(案件)の平均なのかという点も確認しておきたい。

上記の求人票(抜粋)のように、残業月平均8時間であれば、かなり少なく抑えている印象である。厳密には、人によって基準も異なり、厳しい人は「0か0でないか」という基準を持った人もいるだろう。しかも、この企業のすごいところは、「(採用面談時に全社員の労働時間一覧を公開いたします)」というところである。「平均」というぼんやりした値ではなく、本当に「社員一人一人がこのような感じで働いていますよ!」といった実態を公開しているところに信頼感がある。

また、高稼働な状況が続くプロジェクトは、是正のための調整に動き、それでも改善が見られない場合は撤退も視野に入れる点が、エンジニア思いである。エンジニア思いの会社に優秀なエンジニアが集まり、会社が潤う。多くの企業が会社都合で、組織の利益を優先し、エンジニア個人に無理を強いることが多い中、労働時間と真に向き合う姿勢が素晴らしい。

3.「長時間労働」「ハラスメント」の解決実績を公開する!

こんな課題解決をしてきました!
【case1】200時間近い長時間労働が発生したエンジニア
すぐに顧客へ稼働調整を行ない、是正いただけるように交渉。しかし是正が難しい状況だったため、顧客調整を行なって撤退。稼働の安定した現場へ、エンジニアを再アサイン。現在はワークライフバランスを大切にできるプロジェクトで活躍中。
【case2】威圧的な言動などハラスメント被害にあったエンジニア
エンジニアからの報告を受けて、顧客へ事実調査を依頼。結果、ハラスメント行為が事実と判明し、すぐに接点をなくすように調整。当月中の撤退を顧客と調整し、ハラスメントによる被害を未然に防ぎました。

【case1】に見られる長時間労働に対する是正の取り組みは、前章で述べた通りだ。それにしても、ここまでサラッと調整し、撤退し、ワークライフバランスを大切にできるプロジェクトにエンジニアを再アサインするところは、なかなか見られないと感じている。私自身も過重労働で体調を壊したことがあり、その後ホワイトな職場に客先常駐としてアサインされたことがあるが、私のケースでは「体調を壊した後」、本ケースの事例では「すぐに顧客に稼働調整を行った」とあるため、文面からは読み取りづらいが、おそらくエンジニアの体調不良という被害を未然に防止したものと思われる。

【case2】のハラスメントの事例も、エンジニアとしてのパフォーマンス発揮を妨げる深刻な問題である。しかし、本ケースはハラスメント加害者との接点をすぐになくすことで、被害を未然に防ぐという事例は優良中の優良だ。多くの企業は、会社対会社の関係を重視し、被害者に我慢させる、「解決は難しい」などと濁す、被害者側を改めるようマインドコントロールするなど、ハラスメント対応としては愚策であろう。エンジニア特有のハラスメントもあるため、いち早く兆候を見抜き、このケースの企業のようにいち早く手を打つべきである。
o08usyu7231.hatenablog.com
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【case1】【case2】いずれにしても、このような対応実績は素晴らしいと感じることに加えて、このような優良事例を求人票に掲載している点で、今のご時世大変厳しい人材獲得競争に、アドバンテージの状態にあると言える。多くの企業は求人票の中でも、企業の業績面を中心とした実績、求める人材像について手厚く記載されているイメージだが、本ケースに挙げた求人票はこれまでと違い、いかに安心してエンジニアに働いてもらうかを軸に、その先に成果や貢献を求めるといった構成である印象を受けている。

4.すべての企業が「エンジニアあるある」の解決に取り組み、周囲のもそのように仕向けるべきだ!

冒頭に記載の通り、「エンジニアの『あるある』」を『あるある』としてエンジニア個人に飲み込ませる企業が多い中で、この『あるある』の解決に取り組み、エンジニアが生き生きと働ける環境こそが、今後の同業の企業に求められる。このような企業が今後増えるべきであるし、そのようにするためには、業界や企業としての取り組みが必要であることに加えて、我々エンジニア側もスキルの向上に加え、労働に関する知見を深め、世間一般を知り、「エンジニアあるある」を飲み込ませる企業から解決する企業へ、エンジニアが移っていく流れを作る必要がある。そのために私自身もこのような記事を執筆している。
o08usyu7231.hatenablog.com

労働トラブルにフォーカスを当てた資格は、私自身これまでにあまり見たことがありません。「労働トラブル相談士」資格は、経営者、管理職、人事担当者、コンプライアンス研修担当者に限らず、全労働者が知っておいた方が良い知識であり、また現在ブラック労働環境に在職している方には必須の内容と言えます。

この資格を取得するためには、認定講座を受講していただく必要があります。受講後の試験に合格した方が資格を取得できます。講座は全てオンラインで受講できます。資格の内容は、人事や労働に関する知識です。就職、労働条件、退職、残業、休職、解雇などの法律や決まり、トラブルに関する知識を得ることができます。

ブラック企業対策のノウハウを知りたい」

このような方は是非、「労働トラブル相談士」資格取得をご検討されてみてはいかがでしょうか?

そしてエンジニアとしっかり向き合ってくれる企業に、エンジニアが出会うためには、エンジニアが転職エージェントに複数登録し、転職活動を行うことが入り口である。エンジニアの犠牲の上にビジネスが成り立つような粗悪な企業が立ち行かなくなるように、企業、人材会社、エンジニア、社会全体で進めなければならない。

IT・Web系を専門とする『レバテックキャリア』は、2021年1月時点でサービス利用者数20万人突破し、年収アップ率7割を超える実績を持つ、「ITエンジニアが利用したい転職エージェント」として知られるエージェントです。高い専門性を持つアドバイザーがキャリアの選択肢を洗い出し、5000件以上のハイクラス求人の中からご登録者様のパーソナリティや志向性に沿い、まだ出会えていない理想の求人のご提案が受けられます。取り扱い企業も、大手IT企業からWeb系企業、スタートアップまでを幅広く網羅しております。IT/Web系エンジニアの経験者の方にとっては、是非登録しておきたいエージェントです。



複業/副業/転職/独立のキャリアコーチング【RYOMEI】は、30~40代に特化した、キャリア版ライザップのようなパーソナルトレーニングサービスです。今後のキャリアの展望が描けなくなっている30代・40代に向けて、自分が最も価値を発揮できる仕事(天職)に出会い、生きがい・働きがいのあるキャリアを一緒に描いていくサポートを行います。

30代後半〜40代前半は、キャリアチェンジも容易ではなく、かつ家庭がある方が多く、自由度が低い、リスクが取りにくい、といったキャリアを築く上では、あまりに大きな課題を抱えています。RYOMEIのトレーナーも同じ世代であり、自身も子育てと仕事の両立に試行錯誤していたり、順風満帆にキャリアを築いているわけではないからこそ、受講者の痛みに共感しながら、一緒に考えていくことができます。

困難な状況にある方こそ、お勧めできるサービスです。是非、一歩踏み出し、人生を変えてみませんか?