ソフトウェアエンジニアが労働について情報発信するブログ

ブラック労働からホワイト労働まで経験したソフトウェアエンジニアが世の中にとって役立つことを情報発信していく。

「粗悪さ」を「厳しさ」と称する人や組織はブラックの底辺と断言する!

ブラック労働が常態化している現場、ブラック労働の予兆がある現場、またそうでなくても、ネガティブな状況をポジティブな言葉に変えて表現することがある。ブラック企業の求人広告にも見受けられる。
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実際、職場では理不尽なことがよく起きる。ブラック労働問題が世間に認識され、ハラスメントをはじめとしたコンプライアンスに対しても世間からの目は厳格さを増し、民間企業のみならず、公務員、国会・官僚、学校、部活動、アスリートでもたびたび不祥事がニュースに取り上げれる時代となった。ただ、旧態依然の価値観を持つ人たちは、未だにこれを「厳しさ」と勘違いし、「耐える」「乗り越える」ことを美徳とするようだ。

ここではその一つである「厳しさ」と「粗悪さ」の違いに深掘りした上で、「粗悪さ」を「厳しさ」と称することがブラックの底辺であることについて語りたいと思う。

目次


1.「厳しさ」とは、困難が多く四苦八苦する分、成功すると達成感が得られる状態

「厳しさ」の形容詞「厳しい」の主な意味を改めて調べてみると、次のような結果であった。

  • 厳格で少しのゆるみも許さないさま。厳重である。
  • いいかげんな対処が許されないさま。困難が多くて、大変なさま。
  • 自然現象などの程度が著しいさま。
  • 物事の状態が緊張・緊迫しているさま。

ビジネスや学校生活における「厳しさ」は、

  • 目標に向かって頑張っているがなかなか達成できない様子
  • いくつもの困難にぶつかり四苦八苦する様子
  • 失敗続きで何回も試行錯誤する様子
  • 逆に、目標を達成したり、成功したりすると、達成観が大いにあり誇らしい様子

をイメージする。

2.「粗悪さ」とは、物事の様子が酷く悪い状態であること

「粗悪」は、文字通り解釈すると粗くて悪い様子であり、「粗悪品」とも言われるように、物事の様子が酷く悪い状態を指す。

「劣悪」も同様に、性質・状態などがひどく劣っていて悪いこと。「劣悪な環境」「劣悪な労働条件」という感じで使われる。「優良」の逆の意味である。この記事では「劣悪さ」も「粗悪さ」と同等に扱う。

「粗悪さ」について調べたところ、類似する言葉として以下のような言葉がある。

  • 低品質
  • 劣等さ
  • 不良
  • 三流
  • 悪質
  • 粗末さ
  • 下等さ
  • 低級
  • 低劣さ
  • 下位であること
  • 下級

ビジネスや学校生活における「粗悪さ」「劣悪さ」は、

  • 目標が個人の努力で達成できるものからかけ離れており、見直しが必要な状況
  • 長時間労働パワハラ等、労働環境に問題がある様子
  • 取引先からの納品物、過去に作成された設計書の品質が悪く、以降の業務に支障をきたしている様子
  • 高い目標を達成しても、それがどれほど困難なものかを理解されず、都合良く扱われているだけで、何の恩恵も受けない様子
  • 部活動等における「指導」と称した暴力問題

をイメージする。

3.「厳しさ」と「粗悪さ」は全く違う!勘違いするな!

この両者の違いは明らかだ。「厳しさ」は目的・目標を達成する、もしくは困難を乗り越えるために苦労している様子、少しの誤りも許されない様子、「粗悪さ」(以降、「劣悪さ」も同様)は目的・目標を達成するにあたり、それ以前の部分に内在する問題のしわ寄せを受けている様子である。

「厳しさ」には、「迷惑」「被害」といった概念がないが、「粗悪さ」にはある。「劣悪な労働環境」というが、「厳しい労働環境」とは聞かないし、何か都合の悪い状態に対して言葉を濁しているようだ。目標・目的を達成するのに苦労している状況と、「迷惑」「被害」がリンクするか否かであるところが大きいように思う。また、「成長に繋がる」かどうかも見極めの大きなポイントだ。

一方、システム開発等において「厳しいスケジュール」「タイトなスケジュール」「厳しい納期」と言うことはある。確かにこれらは存在する。少々進め方を工夫しないと予定していた業務が期日までに達成できないことがあるが、これが明らかにスケジュールを守れない業務を押し付けられるとか、そもそも長時間労働が常態化している、前段のしわ寄せを受け現場が疲弊している状態等は、「厳しさ」とは言わないだろう。そもそも「厳しいスケジュール」という時点で余裕がないことは明確であり、何かイレギュラーなことが発生した途端に破綻する様子を表しているため、あまり良い印象を与えない。

ブラックと感じるシステム開発現場で、労働環境の悪化など悪影響を与えるような無理な計画や、顧客・取引先・他部門からの無理な要求を受けることで、対応する現場に圧力がかかり、しわ寄せを受け、理不尽を強いられ、メンバーが疲弊し、悲鳴を挙げている。これをブラックな長時間労働で挽回する様子を「厳しさ」と表現するのはいかがなものだろうかと思う。
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このようなケースは、明らかに前段のしわ寄せが末端の被害・迷惑に直結する「粗悪さ」である。役職・地位に関係なくブラック思考の人は、これでも被害者のせいにする。ここは正しく見抜く必要がある。
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多重下請け構造」の問題も然りである。価値をほとんど出さない中間の企業が、マージンを搾取する。コミュニケーションも複雑化する。このような前段の「粗悪さ」が、末端企業を追い詰める。「厳しさ」ではない。
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4.「粗悪さ」を正しく見抜くことは必須のスキルだ!「厳しさ」などと丸め込むな!

「粗悪さ」を「厳しさ」と表現することがある。ネガティブな状況を隠蔽する悪質さが伺える。ブラックの底辺である人や組織の考え方だ。そう断言できる。

「粗悪さ」を正しく見抜くことと、言い訳をすることは全く異なる。
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「粗悪さ」を正しく見抜くことは、自身のキャリアのためにも重要である。

私は「粗悪さ」を正しく見抜いて、より良い企業への転職に繋げた経験がある。
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「粗悪さ」を

  • 「厳しさ」
  • 「成長に繋がる」
  • 「自分のため」

と信じて頑張り続けることは、頑張り損でしかない。「骨折り損のくたびれ儲け」とも言う。

「セルフマネジメント」を悪用するのと同じレベルだ。
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「粗悪さ」を「厳しさ」と思い込み続けていると無理が祟り、生活面、キャリア面、健康面に被害が出る。真面目で、仕事熱心で、優秀な人ほど被害が大きい。成長には「厳しさ」は必要だし、「謙虚さ」も必要だ。しかし、私が過去に抱えていた問題は、「謙虚さ」が行き過ぎて「粗悪さ」を見抜けなかったことである。「粗悪さ」を正しく見抜くことは必須のスキルだ!

「粗悪さ」に巻き込まれている人は、このような観点を持って転職準備をしておくことをお薦めする。フリーランスでも、副業でも構わない。そして、良いキャリアを! 良い人生を!