ソフトウェアエンジニアが労働について情報発信するブログ

ブラック労働からホワイト労働まで経験したソフトウェアエンジニアが世の中にとって役立つことを情報発信していく。

2021-01-01から1年間の記事一覧

「長時間労働」「過重労働」「デスマーチ」「ブラック労働」、言葉の使い分け

「長時間労働」「過重労働」「デスマーチ」「ブラック労働」。これらの言葉はIT業界における過酷な労働実態を表すイメージがある。更には、IT業界に関わらず社会問題という共通点がある。どれもネガティブなイメージを与えるものの、これまでこれらの言葉を…

「セカンドハラスメント」に対する無知・無策は致命的である

「セカンドハラスメント」に対する無知・無策は致命的なリスクを抱えることになる。世間や組織において、あまり知られていないだけでなく、他のハラスメントと比べて特有の問題点を有している・非常に深刻な問題だ。いうまでもなく、加害者、組織、被害者、…

ソフトウェア不具合報告を受ける際の心得

近年、様々な製品やサービスにおいてソフトウェアは欠かせない位置付けとなってきた。そのソフトウェアにおいて不具合が発生すると、顧客や市場に迷惑をかけ、信頼を損ねてしまう。ソフトウェア不具合報告をする側の心得は「簡潔に」「誠実に」「迅速に」「…

パワハラ事例解説(15) - 進捗遅れに対する公開パワハラ

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

パワハラ事例解説(14) - 杜撰なマネジメント・危機的状況軽視・メンバへの冷遇によりメンバのメンタルトラブルが悪化

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

「協調性」と「同調圧力」

「協調性」と「同調圧力」、「周囲と同じように行動する」というニュアンスを感じさせるよく似た言葉というイメージがある。「協調性」はポジティブな意味で、「同調圧力」はネガティブな意味で使われそうだ。まずは、それぞれの意味を調べた上で、いままで…

パワハラ事例解説(13) - フロア中響く声で叱責

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

「ブラック」「ハラスメント」!言葉の出現で気付きを得た!

昔は「ブラック」という言葉はなかった。「セクハラ」「パワハラ」「モラハラ」をはじめとする「ハラスメント」を表す言葉もなかったでのはないだろうか。高い倫理観より、組織内の力関係に従うことが良しとされていたのかもしれないが、今はもうそんな時代…

「ソフトウェア・ファースト」を労働の観点から考える

「ソフトウェア・ファースト」という言葉や考え方が広まりつつある。海外では当たり前なのだが、日本ではようやくといった感じである。歴史的背景から製造業が強い日本は、モノやハードウェア中心の考え方がこれまで主流とされてきた。しかし、今後はソフト…

「自分は『優秀な人材』だ」と思い込んで救われた

タイトルを見て「この人は何か勘違いしているのではないか?」と違和感を感じる人が多いのではないだろうか?優秀な人は謙虚であるとよく言われる。これまで貢献した実績が明確で、自分の強みをわかっており、今の時代に合っていて、何も特別感がなく普通に…

派遣先企業への転職は全く問題ない

本サイトは下記へ移転しました。 o08usyu7231.hatenablog.com

昇進する人材を見てわかる組織の体質と内情

誰が昇進したとか、誰が出世したとか、気になる人は少なくないのではないだろうか。昇進する人たちってどのような人なのか?また、昇進する人によってその組織や企業がどのような体質・文化なのかがわかるというケースがよくある。本記事では、昇進する人に…

パワハラ事例解説(12) - 「常時不機嫌な振る舞い」と「人間関係の切り離し」で優秀な人材に対して悪影響

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

顧客・取引先からの迷惑行為による被害と対策

顧客・取引先からの迷惑行為は被害が大きく対策が困難と認識されてきた。顧客・取引先が相手であれば、ビジネス上の関係の方を重視してしまい、声を挙げるにも挙げられず、取引上の不利益を被るかもしれない。また、被害者の上司等第三者としても、根本的に…

昇進することが必ずしも正解ではないと思うようになった

我々人間の感覚として、昇進・出世する人は「すごい」と思ってしまうし、他人が昇進・出世すると羨ましく思ってしまう。確かにそうかもしれない。一方で、それは表面的に捉えた結果だけなのかもしれない。昇進・出世することが「幸せ」「満足」に繋がること…

長時間労働の原因が自分のスキル不足でないと見抜くことができた理由

長時間労働はIT・ソフトウェア業界のみならず、国全体レベルの深刻な問題である。「仕事が遅い」から、「スキルが不足している」から、・・・という理由もゼロではないが、これより重要度が高いものが多くある。しかし、真面目で謙虚なエンジニアや労働者ほ…

「進捗管理」に手法は色々あるがその「前段」ができていないと意味がない

システム開発プロジェクトにおいて、スケジュール遅延を防止するため「進捗管理をしっかりしよう。」ということがよく言われる。「進捗管理」は確かに重要なことだ。「計画」をきっちり立て、「進捗管理」をしっかりしていれば、それだけでプロジェクトはう…

転職を含めた私のエンジニアとしてのキャリアを振り返る

私はソフトウェアエンジニアとして、世の中に出ている製品開発の一端を担い、実績を挙げてきた。経験とともに成長し、多くの方々から高い評価をいただいていることは大変ありがたい。しかし、必ずしも良いことばかりではない。これまでの実績が正当に評価さ…

周囲の寛容さの低さが労働者のパフォーマンスを下げる

寛容さの低い人、沸点の低い人、ささいなことでクレームする人。世の中には少なからずいるだろうが、周囲の人間からしたら、他人に迷惑をかけていなければどうでもいいし、そのようなことで騒ぎ立てられ、余計なことを気にしなければならないことが迷惑であ…

残業禁止・ホワイト企業でのシステム開発プロジェクト経験とキャリアへの影響

IT業界やソフトウェア開発というと、顧客からの過度な要求、前行程の遅れ、要求や仕様が曖昧で見積りが困難なこと、派生開発の場合はベース製品の設計・ドキュメントの不備等、様々な要因によるしわ寄せを受け、ブラック労働になりやすいということを多くの…

「信頼関係」と「主従関係」

「信頼関係」と「主従関係」、似ているようで全然違う。「お客様の要求に応えて『信頼関係』を築こう!」などとよく言われる。この言葉を表面的に捉えれば間違いではないのだが、結論から言うと、Win-Winでない限りは「破綻」である。頑張っても頑張っても報…

×「立場が偉い」、〇「価値が高い」、~ビジネスパーソンによくある勘違い~

この記事では、ビジネスの世界で正しそうに見えるが、実はとんでもない勘違いをしていることを挙げてみようと思う。それは「立場」と「価値」の違いである。実は「立場」と「価値」は全く別物である。そして、これからの時代ビジネスパーソンとして、どのよ…

法律やルールが無いまたは適用外であっても問題発生は許されない

「違法でなければ何をやっても良い!」 「違法でないから何をやられても抵抗できない。」 「ルールにないから(問題が起きても知らない・・・)」このように考えている人はいないだろうか? どれも間違いである。「法律やルールは最低限守るもの」であり、更…

過重労働等による体調の変化に早めに気付くことで悪化が抑えられる

「体調が悪ければ休む」。人間として当たり前のことだ。しかし、労働によって心身不調になり、長期休暇、休職、さらにそこから復帰できないことさえある。このようなメンタルトラブルが後を断たず、社会問題にもなっている。なぜ、このようなことが起きるの…

パワハラ事例解説(11) - 従業員の出身地による差別発言

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

「言い訳」と非難する人がいるが、本当に「言い訳」なのか見極める必要がある

「言い訳」というとネガティブに聞こえる。しかし、それが重要な問題点を指摘していることは少なくない。このような場合、指摘された側は真摯に受け止め、改善に繋げるべきである。また、「理由」を説明しただけで「言い訳」と言われることがある。そして、…

「他人のせいにするな」という綺麗事を信用してはいけない

「他人のせいにするな」と一般的によく言われる。あたかも、自分の責任と考えることを美徳としているようだ。そうしたところで何か事態が好転しただろうか?私はそうは思わない。そんな綺麗事に振り回されることで、余計なことで消耗し、かえって自分にとっ…

パワハラ事例解説(10) - みんな22時まで頑張っているから22時までやれ

このシリーズの記事では、パワハラの定義と類型、私の身近に起きたグレーゾーンを含む事例について、定義と類型をもとに解説している。内容によっては考え方や改善策についても述べているので参考にしてほしい。自分が加害者にならないように注意することを…

「ビジネスと人権」に関するコンプライアンス教育の内容が「ブラック労働」にも当てはまる

「ビジネス」は、「人権」や「コンプライアンス」が成り立った上で成り立つものである。このようなことを言えば当たり前と思われるかもしれないが、この当たり前のことができていないから、長時間労働やパワハラがまかり通ってしまい、「ブラック」と叩かれ…

時代遅れの転勤が、転職理由の一つとなった

短期間であるが長期出張を強いられ(転勤も同じ)、家庭における大切な時期に家族に負担をかけてしまった。その割にはリターンもなくただ会社に都合良く使われただけではないかと感じて、転職の検討を開始し、実現したという話である。転職が当たり前になり…